なぜメーカーでDX推進室を作るのか?メーカーでのDX推進について解説!

こんにちは。
化学メーカーで研究開発・DXを担当する自称「化学メーカーの大谷翔平」です。

今回は下記ツイートを深堀りして、メーカーでの「DX推進」について記事を書いてみます。
私自身メーカーでDXを推進して3年の経験があるので、その経験を基に記事を書きます。

下記ツイートは、Xをやり始めて間もない頃で、フォロワーが100人もいなかったので、
個人的にはバズったツイートだったかなと思います。
また、それだけ皆の関心のあるテーマだと感じたので今回記事にしてみました。

早速このツイートを深掘りしていきます。

DXが進まない原因

DXが進まない要因は、大きく分けてこの2つだと思います。

  • 会社組織の問題
  • 個人の問題

両方を解決しないとDXは推進しませんが、今回の記事では「会社組織」に焦点を当てます。

その中で、「DX推進室」というDXに特化した専門部署を作る企業が増えてきたので、
今回の記事では特に「DX推進室」に焦点を当てます。

DX推進室のメリット

メリットは下記2点かなと思います。

  • DXを推進する人を孤立させない
  • 中間管理職ブロックを防ぐ

一つ一つ解説していきます。

DXを推進する人を孤立させない

DXを推進できる人は現時点でもかなり少数だと思います。
チームに1人いるか、いないかくらいの人数だと思います。

私も経験していますが、現場(営業や研究、製造等)では、皆DXとは無関係な仕事をしています。
例えば、急な製造トラブル対応やお客さん対応など。

そんな中でDXを推進していると、「あいつはコンピュータで遊んでいる」みたいなイメージを持たれます。孤立します。

また、そのような環境ではDXについて相談できる人がいません。

一方、DX推進室を作ることで、チームとして仕事ができるので孤立しません。

DXは色々な人と相談しながら進めていくものなので、DX人材を「孤立」させないことは非常に重要だと思います。

中間管理職ブロックを防げる

本業の傍ら、DXに纏わる仕事をしている人は多いと思います。
本業にDXを活用しようというという取り組みです。

この取り組みは個人的には良い取り組みだと思っていますが、
本業が疎かになってるのではないか?と中間管理職ブロックが入ります。

中間管理職はチームを率いて、成果(利益貢献)が得られることが目的ですので、
すぐにお金につながらないDXを率先してやろうとはなりません。

また中間管理職は「DXって何?」くらいの理解度だと思います。
どれだけプレゼンしたとしても、残念ながらDXをやろうとはなりません。
皆理解できないものをやろうとはならないはずです。

DX推進室を作ることで、「DXを推進することがミッション」になるので、
中間管理職ブロックを防ぎ、DXを推進しやすくできると思います。

DX推進室に所属する人の注意点

ここからはDX推進室の注意点をお話しできればと思います。

メーカーでは現場の課題を解決することで、利益貢献ができる

DXはあくまで「プロセス」なので、それ自体はお金(会社の利益)を生み出しません。
お金を生み出す部署(営業、研究、製造)の何かしらのプロセスを良い方向に変えて、初めて会社に貢献できます。

DX推進室という別組織を作ることで、現場と距離ができてしまいます。

例えば、DXを進める上で現状の課題確認をするために、
現場の人をいきなり打ち合わせに呼んで、質問攻めにするのはNG。

また現状のDX推進室みたいな組織って必ずといっていいほど、「数字に強い自称マーケティングの専門家みたいな人」がいて、売り上げ計画などの返答に困る質問してきますが、そんなのは論外です。そっこーでブロックされます。。

DXに纏わるスキルがあるだけではダメ

現場の課題を解決するためには、DX推進者には「コミュニケーション能力」や「DXをわかりやすく伝える技術」が求められる。
なぜなら、現場の人にもDXについて理解してもらった上でじゃないと、プロジェクトは進められないから。

pythonや統計学を学んだ「だけ」ではメーカーでDXを達成することができません。
そこで働く人は幅広い知識・スキルが求められます。

DX推進室を活用して、DXを推進するには

他部署との協力体制の構築が何より重要

雑談できるくらいの仲

普段から雑談したりして、他部署の人がどういう人か知っておくことは大事です。
趣味やどういう考え方をするのか知っておけば、協力体制が得られやすいです。
新しく組織を作ったのであれば、初めは仕事の20%くらい他部署の人と雑談し回るくらいでも良いと思います。

全く知らない人間に協力しますか?という話です。

100ギブ1テイクの精神

質問しまくるのではなく、提案できることが重要。
提案すれば、「こんなんどうかな?」みたいに、より良い提案が得られるかもしれません。

DX推進者は何より「ギバー」でないといけないと思います。

100ギブ1テイクの精神です。0テイクでも問題ないくらいの精神が大事です。
そういうマインドでDXを推進していると、いつかDXに「前のめりで」協力してくれるようになるはずです。

他部署に顔が効く人がいればなおよし

他部署に顔が効く人がいれば、お願いも通りやすくなります。
普段から会社の人間関係に目を光らせて、他部署に顔が効く人を仲間に引き入れる努力をすべきです。

率先してDXに取り組み事例を作る

最後に何より重要なのが「事例」だと思います。
とにかく取り組んで、事例を作ることが大事。
事例がなければ、議論すらできません。

DXは「進撃の巨人」の調査兵団の壁の外の壁外調査と同じです。
誰も足を踏み入れたことのない「壁の外の世界」を勇気を持って調査するのと同じです。
何も行動しなければ「壁の外の世界」は永遠にわかりません。

何か一つでもまずは「行動」して事例を作るべきだと思います。

事例を作れば、自ずと協力者は現れてくるはずです。

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
皆さんのDXが推進することを祈っていますし、行動すれば必ず推進すると思いますので、
諦めずに頑張っていきましょう!!

タイトルとURLをコピーしました